Fallout2をクリアしました。
クリアまでにかかったプレイ時間はだいたい40時間ほどでしょうか。
前作を何周かクリアしていたので、その感じでさくっとクリアできるだろうと思っていたら意外と、というより相当苦戦しました。前作もゲームとしての難易度は高いほうだと思いますが、今作はより一層ハードになっていると感じました。調べてみたらやはり難易度の高いゲームとして昔から有名だったようです。
前作との比較
ゲームシステムとしては見下ろし型のRPGということで前作と同じシステムが採用されています。また、前作で不便だった点(お金の移動がまとめて行えないなど)が改善されており、プレイするうえでの快適さは上がっています。
ゲームとしてはまさに前作の正統進化といってもいい内容だと思います。なによりボリュームが前作の倍どころじゃないほどにアップしており、寄り道要素だけで前作のクリア時間を大幅に上回ります。
街の広さからして、前作の最大都市”The Hub”レベルのマップがもはや標準クラスとなっているレベル。1つの街を探索・クエスト消化するだけで数時間とかはザラです。
ストーリーは前作の主人公が世界を救ってから80年後の世界となっており、前作主人公の孫が冒険に出るということで、前作をプレイしていた人からすると思わずニヤリとする要素が満載です。あのキャラが今ではすっかりとんでもなく偉い人になっていたり、前作主人公の行いの痕跡が各地で見られたり。個人的には前作で散々苦しい目に合わされたある存在がもはや別物と言っていいほどに紳士的になっていたのが驚きでした。なんなら未だに彼の言動と姿が一致しないので、会話するたびに緊迫感を覚えるほどです。
前作をプレイしていれば続編としてそのままプレイできると思いますが、裏を返すと前作をプレイしている前提の難易度になっているとも言えます。
良かった点
荒廃した世界
核戦争後の世界というポストアポカリプスものとしての雰囲気はさらに深みを増しており、前作から80年経過したということもあって、退廃的な雰囲気は相変わらずながらも、地域によっては発展を遂げていたりと、荒廃した世界と近未来的な世界が融合した独特な雰囲気が今作の魅力を高めています。
「小さな村の青年が村の復興のために使命を受けて冒険に旅立ち、やがて世界の危機を救うために大きな悪と立ち向かっていくことになる」というのがおおまかなストーリーとなりますが、これってファンタジーとしてはけっこうオーソドックスな物語だと思うんですよね。でも、その舞台が核戦争後の世界となると、がらっと雰囲気が変わるわけです。
道中はまさに世紀末。鉱山をエイリアンに占拠された街があったり、クスリが蔓延る都市で4つのマフィアが縄張り争いをしていたりと、どこにいっても荒れ果てていないところはないといってもいいでしょう。
そんな世界を旅するというだけでも楽しく、各地を散策するだけでもその雰囲気を味わえるかと思います。
ボリューム
前作もメインシナリオに加えて寄り道要素が多く、全体的なボリュームは多かったですが、今作はそれがさらに数倍に増えました。
メインシナリオを追いかけるだけでも20時間ほどはかかりますし、各地のサブクエストを消化したりするとプレイ時間はさらに倍以上に膨れ上がるでしょう。
一応クリア条件自体はあるものの、それを達成するための道のりは自由に決められるため、各地の問題を一通り解決してからクリアしてもいいですし、なんなら最初から敵の本拠地に乗り込んでそのままクリアすることだってできます。自分は40時間ほどかかりましたが、このゲーム突き詰めると10分以内にクリアできるらしいです。
仲間にできるキャラクターも前作よりも増えており、とうとう人間以外も加入させることができるようになりました。犬はともかく、ミュータントやグール、ロボットや果てはデスクローまで仲間にできるので、最終的にパーティの絵面がとんでもないことになったりします。
最終的に制限時間内(といっても普通にプレイする分には気にする必要がない長さです)にクリアすればいいので、気づいたらメインシナリオそっちのけで各地を回っていたりします。自分はいつの間にかボクシングのチャンピオン目指して試合に明け暮れていました。何を言っているのか分からないかもしれませんが事実です。
気になった点
前作クリア前提の難易度
プレイしていて思ったのが、色々と取り返しのつかない要素があるということです。特に最初のキャラ作成段階でステ振りを間違えると後半で詰むことになったり、ラスボスのマップに乗り込む際に特定のアイテムやスキルがないと詰むといった理不尽さはけっこうしんどかったです。自分の場合は後者の状況でゲーム終盤になって最初からやり直す羽目になったので、軽く心が折れかけました……。初見プレイの場合、少なくとも最初のステ振りに関しては情報を仕入れておいたほうがいいかと思われます。
また、マップ移動中のエンカウントでは場合によって戦闘が発生することがありますが、場所によってはエンカウント=GAMEOVERになることも多々あるため、こまめなセーブが欠かせません。
そういった理不尽とも言える難しさがあるため、それを受け入れられるかどうかが楽しむうえで分かれ目になるでしょう。とりあえずセーブを頻繁に行うことでゲームオーバー時の被害を最小限に抑えることが大事です。
総評
クリアしたうえでの自分の評価としては名作だと思います。前作も楽しめましたが、今作はさらに進化した面白さになっていたので、このゲームでしか味わえない独特の雰囲気も合わせて、まさに唯一無二と言ってもいい作品であると感じました。
一方で難易度に関しては前作プレイ済みでシステムを理解している自分でも高く感じた上、ときに理不尽とも言える状況が訪れることも多かったため、クリア難易度の高さは人を選ぶことになるでしょう。
また、ゲームの情報がほとんど英語でしか入手できないため、英語を読めない場合は翻訳だよりになると思います。ただ、攻略においては完全攻略と言ってもいいほどのサイトがあるため、そこを使えば一通りの情報は手に入るのが救いでしょうか(もちろん英語ですが)。
ゲーム自体が90年代にリリースされたものであり、今プレイするとなるとやや古臭さを感じるかもしれませんが、ゲームとしての面白さは非常に良いです。少なくとも令和になってプレイした自分でも楽しめました。Falloutシリーズに興味を持った方はぜひプレイしてみてください。